1
毎年9月のベルリン──欧州の年末商戦に向けた新製品が出そろう
IFAは毎年9月にベルリンで開かれます。主催者は1924年からの歴史を持つ「家電・コンシューマーテクノロジーの世界最大のイベント」と紹介しており、各社が秋以降に欧州で売り出す新製品の発表の場として使っています。
ニュースは開幕前から始まります。会期の直前2日間が報道向けの「Media Days」で、2026年は Bosch と Siemens の合同記者会見を皮切りに、Acer、Miele などが新製品を発表しました。開幕日の基調講演は、2026年は AMD が「パーソナルAI」をテーマに行いました。
5,200人以上報道・ブロガー・コンテンツ制作者(2026年)
47回会期中の記者会見(2026年)
155か国来場者の国・地域数(2026年)
2026年に目立ったテーマ(主催者発表)暮らしの中のAI/ロボット(自動の芝刈りロボット、家事ロボット、ヒューマノイド)/スマートリビングとウェルビーイング/モビリティ/コンテンツ制作(クリエイター経済)
出展する場合発表は「Media Days」に合わせるのが基本。英語・ドイツ語のリリース、写真・動画を開幕前に用意する。
視察する場合Media Days と開幕日の発表を先に押さえると、会場で見るべきブースが絞りやすい。
2
白物家電から AI・ロボット・モビリティまで、暮らしのテクノロジー全体
主催者は展示を9つのエリア(オーディオ、通信・コネクティビティ、コンピューティング・ゲーム、ビューティーテック・ヘルス、ホーム&エンターテインメント、家電、モビリティ、コンテンツ制作、スマートホーム)に分けて案内しています。テレビ・オーディオと並んで、冷蔵庫・洗濯機・調理家電などの白物家電の存在感が大きいのがIFAの特徴です。
2026年は過去最多のロボットが並んだと主催者は発表しています。CityCube Berlin のモビリティエリアには200mの試乗コースが設けられ、電気自動車からフライングカーの構想まで展示されました。
9エリア主催者が案内する展示エリア
530件以上IFA Innovation Awards への応募(2026年)
200mモビリティエリアの試乗コース(2026年)
出展する場合家電・スマートホーム・ウェルビーイングなど「暮らし」の文脈で見せられる製品・技術が強い。どのエリアに出るかで出会う相手が変わる。
視察する場合白物家電・スマートホームの欧州の動向を一度に見られる。エリア単位で回る順番を決めておく。
3
業界関係者と一般来場者が同じ会場に集まる
IFAは業界関係者だけでなく一般の方も入場できます。そのうえで、業界関係者には専用の時間帯と設備が用意されています。2027年の会期は、業界関係者が毎日9:30から、一般の方は初日(金)が12:00から、2日目以降が10:00から入場できます。
2026年の業界関係者向けチケットには、専用ラウンジ、小売向けの展示エリア「Retail Innovation Zone」、商談用の会議室予約、会場内シャトルなどが含まれていました。流通・小売の経営層が集まる「IFA Retail Leaders Summit」も開かれています。
9:30〜業界関係者の入場開始(2027年の案内)
100人以上Retail Leaders Summit に参加した小売の上級幹部(2026年)
1,500人以上Creator Hub に集まったクリエイター等(2026年、前年比25%増)
出展する場合商談は業界関係者だけの午前の時間帯に集中させ、一般来場の時間は製品の反応を見る場として使い分ける。
視察する場合混雑を避けるなら、業界関係者だけの時間帯(特に初日の午前)に重点ブースを回る。
4
スタートアップと研究機関の場「IFA Next」
IFA Next は、スタートアップ・研究機関・新しい技術のための専用エリアです。ステージ「Dream Stage」では基調講演やパネルのほか、投資家に向けたピッチ大会「IFA Next Pitch Battle」が開かれ、「IFA Lab」ではデモ、ワークショップ、投資家とのマッチングが行われます。
2026年は Hall 25 を中心に配置されました。出展はスタートアップ向けの問い合わせフォームから申し込みます(料金や選考条件は公式サイトに掲載なし。2026年11月時点)。
約300社IFA Next の出展者(2026年・24か国から)
260社IFA Next の出展者(2025年・28か国から)
出展する場合ブースだけでなく Pitch Battle や IFA Lab の投資家マッチングをどう使うかを事前に決める。
視察する場合協業先・投資先探しに向く。IFA Next の出展者リストから話したい企業を事前に選んでおく。
5
OEM・ODM・部品メーカーと会える調達の場「IFA Global Markets」
IFA Global Markets は、家電・コンシューマーエレクトロニクスの OEM・ODM、部品メーカー、サプライヤーと、メーカー・小売のバイヤーをつなぐ BtoB の調達向け展示会です。業界関係者のみが入場でき、本体の IFA とは別会場で開かれます。
2027年は9月4日〜6日に STATION Berlin で開かれます。2026年はメッセ・ベルリンの Hall 26 で、450社以上の OEM・ODM・サプライヤー・メーカーが参加したと主催者は案内しています。
450社以上OEM・ODM・サプライヤー等(2026年)
20か国以上サプライヤーの国・地域数(2026年)
出展する場合部品・受託製造の企業は、本体の IFA ではなく Global Markets の方が目的に合う場合がある。
視察する場合製造委託先・部品の調達先を探すなら、本体とは別の会場・日程になる点に注意して予定を組む。
公式サイトの記載にはばらつきがあります。IFA Global Markets の入場時間は「金・土 9:30〜18:00」と案内されていますが、会期の9月4日〜6日は土〜月にあたります。また、公式サイトの FAQ には一般入場日を「土〜火・9月5日〜8日」とする記載も残っています(9月5日〜8日は前回の日付)。上の表は公式サイトのトップページの記載(業界関係者は金〜火 9:30〜18:00、一般は金 12:00〜18:00・土〜火 10:00〜18:00)にもとづいています。最新の情報は公式サイトでご確認ください。