海外のスタートアップ向けイベントは、名前が似ていても中身がかなり違います。投資家との面談が中心のもの、大企業との協業を探す場、ピッチ大会で露出を得る場など、得意なことがそれぞれ異なります。この特集では、当サイト掲載中のイベントのうち、スタートアップが主役のイベントと、大型展示会の中のスタートアップ枠を取り上げ、「何のために参加するか」という目的と地域で整理しました。数字は各展示会ページの記載(主催者の発表)にもとづき、年を添えています。

スタートアップ向け海外イベント 2027 一覧

取り上げるのは次の10のイベントです。2026年11月の Slush 2026 と12月の GITEX Global 2026 も、2027年の参加計画を立てる材料として含めています。並びは会期の順です。

会期展示会開催地業種主な数字(主催者の発表)
2026年11月18日(水)〜19日(木)Slush 2026フィンランド・ヘルシンキスタートアップ・イノベーションIT・ソフトウェア・クラウド参加者(2026年見込み):12,000人超ミーティング(2025年):20,000件超
2026年12月7日(月)〜11日(金)GITEX Global 2026UAE・ドバイIT・ソフトウェア・クラウドスタートアップ・イノベーション前回の出展者:6,800社以上前回の参加国:180か国
2027年1月6日(水)〜9日(土)CES 2027アメリカ・ラスベガスコンシューマーテック・家電スタートアップ・イノベーション前回の来場者:148,392人海外からの来場:37.6%
2027年3月1日(月)〜4日(木)MWC Barcelona 2027スペイン・バルセロナ通信・モバイルIT・ソフトウェア・クラウド前回の来場者:約105,000人来場者の国・地域:207
2027年3月15日(月)〜21日(日)SXSW 2027アメリカ・オースティンスタートアップ・イノベーションIT・ソフトウェア・クラウド延べ参加(2026年):498,952報道関係者(2026年):1,732人
2027年5月25日(火)〜28日(金)Web Summit Vancouver 2027カナダ・バンクーバースタートアップ・イノベーションIT・ソフトウェア・クラウド参加者(2026年):20,235人スタートアップ(2026年):1,197社
2027年5月26日(水)〜28日(金)Asia Tech x Singapore 2027シンガポールIT・ソフトウェア・クラウド通信・モバイル出展者(2026年):700社以上来場者(2025年):22,000人以上
2027年6月1日(火)〜4日(金)COMPUTEX 2027台湾・台北半導体・電子部品IT・ソフトウェア・クラウド前回の来場者:111,312人来場者の国・地域:152
2027年6月7日(月)〜11日(金)London Tech Week 2027イギリス・ロンドンスタートアップ・イノベーションIT・ソフトウェア・クラウド参加者(2026年):31,600人超登壇者(2026年):700人超
2027年6月16日(水)〜19日(土)VivaTech 2027フランス・パリスタートアップ・イノベーションIT・ソフトウェア・クラウド前回の来場者:200,000人超出展者:4,500社超

これらは2つのタイプに分かれます。

AIなど技術テーマから展示会を選びたい場合は、AIがテーマの海外展示会 2027 の特集もあわせてご覧ください。

資金調達・投資家と会いたい

投資家との面談が目的なら、面談の仕組みが整ったイベントを選びます。

Slush(11月・ヘルシンキ)

Slush の中心は展示ではなく面談です。参加者はオンラインの Meeting Tool で相手を探し、会場の専用エリアで1件25分の面談を重ねます。主催者は2026年の見込みとして、参加者約12,000人、スタートアップ約5,800社、投資家約3,300人を挙げています。Startup Pass は審査制で、代理店・コンサル会社は対象外です。ピッチ大会「Slush 100」は2026年から、株式を渡さずに受け取れる50万ユーロの賞金になりました。

VivaTech(6月・パリ)

主催者は投資家が4,500人参加するとしています(対象年の記載なし)。ファンドがスタートアップに自らを売り込む「Investors Reverse Pitch」(30以上のファンド)や、2026年に始まった「Investors Office Hours」があります。

Web Summit Vancouver(5月・バンクーバー)

2026年は参加者20,235人、スタートアップ1,197社、投資家768人で、主催者は北米版として過去最多の投資家数だったとしています。VC に加え、Sony や Toyota などの企業投資家も参加したと主催者が発表しています。投資家とスタートアップの面談「Investor meets Startups」が組まれています。

ポイント

投資家が多いイベントほど、面談の予定は会期前に埋まります。どのイベントでも、会期の数週間前から面談の申し込みを始める前提で準備しましょう。

大企業との協業先を探したい

大企業の新規事業部門やオープンイノベーションの担当者と会いたい場合は、次のイベントが候補です。

海外市場のテスト・露出を得たい

製品が海外で受け入れられるかを確かめたい、現地で知られる機会がほしい、という場合はピッチ大会や展示の場が役立ちます。

地域別に見る(欧州・北米・アジア・中東)

地域イベント(会期)スタートアップの主な入口
欧州Slush(2026年11月18〜19日)Startup Pass での面談、Startup Booth、Slush 100
欧州MWC Barcelona(2027年3月1〜4日)4YFN での出展
欧州London Tech Week(2027年6月7〜11日)スタートアップ区分の出展・協賛、LTW Connect
欧州VivaTech(2027年6月16〜19日)ブース出展、Startup Challenges、VivaTech Awards
北米CES(2027年1月6〜9日)Eureka Park(審査あり)
北米SXSW(2027年3月15〜21日)SXSW Pitch、SXSW Expo
北米Web Summit Vancouver(2027年5月25〜28日)スタートアッププログラム、PITCH
アジアAsia Tech x Singapore(2027年5月26〜28日)Startup Stage、Startup Pods
アジアCOMPUTEX(2027年6月1〜4日)InnoVEX
中東GITEX Global(2026年12月7〜11日)Expand North Star(12月8〜10日)

欧州は面談・協業・投資の場が厚く、6月にはロンドンとパリのイベントが続きます。北米は1月の CES、3月の SXSW、5月の Web Summit Vancouver と、性格の違うイベントが半年に分散しています。会期の最新情報は2027年の年間カレンダーと、スタートアップ・イノベーションの一覧で確認できます。

日本の公的機関・自治体の枠と、締切の注意

単独での参加が難しい場合は、日本の公的機関や自治体の共同出展・参加支援が入口になります。各ページに載っている主な実績は次のとおりです。

募集の有無や時期は年によって変わります。探し方は公的支援の探し方ガイドで紹介しています。

2026年11月4日時点で、各展示会ページに載っている締切・受付状況は次のとおりです。

チェックリスト
  • SXSW Pitch の応募締切は2026年11月13日です(同じ公式ページに11月11日の表記もあるため、早いほうを目安に)。
  • CES の Eureka Park は申込受付中です。
  • COMPUTEX の InnoVEX は、早期申込を2026年12月31日まで受け付けています(主催者の一つ TCA の発表)。
  • Web Summit Vancouver 2027 のスタートアッププログラムと、Asia Tech x Singapore のピッチは受付中です。
  • Slush 2026 のスタートアップブースと Slush 100 は締切済みです。2027年の日程・募集は主催者の発表待ちです。

まとめ

スタートアップ向けの海外イベントは、参加の目的で選ぶと失敗しにくくなります。

  1. 資金調達が目的なら、面談の仕組みが整った Slush、VivaTech、Web Summit Vancouver を比べる。
  2. 大企業との協業なら、VivaTech の Startup Challenges、London Tech Week の LTW Connect、MWC Barcelona の 4YFN を検討する。
  3. 海外市場のテストや露出なら、SXSW Pitch、CES の Eureka Park、COMPUTEX の InnoVEX、Asia Tech x Singapore の Startup Stage を見る。
  4. 狙う地域(欧州・北米・アジア・中東)と会期を重ねて、候補を絞る。
  5. 公的機関・自治体の枠と、応募の締切を早めに確認する。

イベント選びやピッチの準備、会期前の面談アポ獲得を社内だけで進めるのが難しい場合は、出展支援や視察プログラムについてご相談ください。